2025年8月初旬、カリフォルニアのディズニーランドで起きた“異変”が、SNSを中心に大きな話題を呼んでいます。人気アトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」に突如現れたのは、『Remember Hiroshima（広島を忘れるな）』と書かれたプラカードを持つ人形。
「誰が設置したのか？」「なぜディズニーランドで？」と驚きの声が広がる中、その正体がついに判明しました。仕掛けたのは、アイスクリームブランドベン＆ジェリーズ（Ben & Jerry’s）の共同創業者ベン・コーエン氏。
この大胆な抗議行動の背景には、広島原爆から80年を迎える節目と、アメリカの軍事政策や核兵器への深い問題意識がありました。
本記事では、今回の騒動の詳細、コーエン氏の主張、ディズニーの対応、そして私たちに突きつけられた問いについて、わかりやすくまとめてお伝えします。
この記事はFOX NEWSの引用です。
ディズニーランドの「イッツ・ア・スモールワールド」に抗議人形が出現
2025年8月、カリフォルニアのディズニーランドを訪れたゲストが、「イッツ・ア・スモールワールド」アトラクションで異変を目撃しました。ボートライドのトンネル付近に、小さな女の子の人形が置かれ、その手には「Remember Hiroshima（広島を忘れるな）」と書かれたプラカードが掲げられていたのです。
この様子はTikTokやRedditなどSNSで瞬く間に拡散され、多くの人々が「誰が設置したのか？」「どうやってパークのセキュリティを通り抜けたのか？」と疑問を呈しました。
設置の主犯はベン＆ジェリーズ共同創業者 ベン・コーエン氏
この抗議パフォーマンスを仕掛けた人物がついに明らかになりました。アイスクリームブランド「Ben & Jerry’s（ベン＆ジェリーズ）」の共同創業者であり、社会運動家としても知られるベン・コーエン氏です。
同氏はFox News Digitalの電話取材に対し、この行動が自身の政治運動「Up in Arms（武装反対運動）」の一環であると認めました。この運動は、米国政府による軍事費増加や核兵器備蓄に反対する活動で、特に2025年8月6日に迎える広島原爆投下80周年を意識したメッセージだったと語っています。
「『イッツ・ア・スモールワールド』は世界中の子どもたちが仲良く過ごす理想を描いたアトラクション。広島の惨劇を忘れず、再び同じ過ちを繰り返さないようにと願いを込めました。」
軍事費・ガザ戦争への強い批判も
ベン・コーエン氏はこの抗議活動を通して、アメリカの軍事予算（約9000億ドル）や、ガザ地区での戦争に対しても強く批判を展開しています。
「私たちの税金が爆弾に使われ、ガザで罪のない子どもたちが犠牲になっている。これは道徳的な問題だ。」
彼は現在のトランプ政権だけでなく、歴代の政権全体に対しても「両党にまたがる醜悪な軍拡」と断じ、核兵器政策の根本的な見直しを訴えました。
ディズニー側の対応と安全管理
ディズニーランドの広報担当者は、問題の人形が設置されていたことを認め、キャストメンバーがすぐに撤去し、設置したゲストにはパークルールを説明したうえで退場してもらったとコメントしています。
アメリカのテーマパークでは通常、厳重なセキュリティチェックが実施されており、今回のような政治的パフォーマンスがどのように実行されたのか、今後のセキュリティ対策が問われる可能性があります。
ベン＆ジェリーズと政治活動の関係
ベン＆ジェリーズは過去にも数々の社会正義運動に参加してきました。2018年にはトランプ政権への抗議を込めた「Pecan Resist」、2021年には元NFL選手コリン・キャパニックとのコラボ「Change the Whirled」など、政治的メッセージを込めたアイスクリームを発売。
ベン・コーエン氏個人としても、2025年5月にはガザ支援を巡る上院公聴会を中断して拘束されるなど、積極的に抗議活動を行っています。
まとめ：広島を「忘れない」ための問いかけ
今回の「ディズニーランド 抗議人形」騒動は、ただの奇抜なパフォーマンスではなく、平和・核廃絶・軍事費削減といった社会的課題への問いかけでした。
80年前に広島で起きた悲劇を記憶にとどめ、未来への教訓とするために、私たちは何をすべきかを考える契機になるかもしれません。
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